歯科診療保険点数について💴

歯科診療保険点数
(参考文献)https://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=447310

今回は社会保険による歯科診療について書いていきたいと思う。

基本的には、日本ならば医療保険制度にほとんどの国民が入っており、医療費がかかった場合でもその都度、3割分の費用だけの支払いで済む。

もちろんこの制度は医科だけでなく、歯科にかかった場合でも同様に利用できる。被保険者(患者)は病院の窓口で保険証を出すだけで良い。(昨今はマイナンバーカードに保険証のデータが導入されつつある。)

今回のページの上の方にある赤地の画像は、歯科診療の保険点数が書き記された 通称『赤本』と言われている本である。(参考文献は下記URL参照)

全科実例による 社会保険歯科診療オンライン 令和6年版/医歯薬出版株式会社
『全科実例による社会保険歯科診療』(赤本)令和6年版にも,便利なオンライン版が登場します.オンライン版は冊子の形で販売され,その巻頭に含まれるライセンス・キーを入力することにより,利用可能となります.本書に含まれるライセンス・キーによるサー...

自分も研修が始まり間もない頃は、赤本に歯科の保険点数や具体例が書いてあるから、暇なときは読んでおくと良いよと言われ、パラパラと読んでいた。これがかなり厚い本で、そこそこ読み込んでおかないとどこのページにどの処置の保険点数が載っているか探すだけでも一苦労だ。

この『赤本』に沿って、処置の点数が決まっており、患者さんはその処置の3割分の点数を支払い、残りの7割分の点数は保険の支払機構によって支払われる。この本に書かれており、保険点数が決められている点数は国が決めている点数であり、もちろん良心的な価格(点数)設定となっている。よって患者さんもこの保険診療の範囲内の処置なら、そこまで高額な医療費は払わなくて済む。

しかし、この本に載っている処置が『保険』の処置なら、この本に載っていない『自費』の処置も存在する。この『自費』の処置は、社会保険の制度の外であるため、もちろん患者さんが10割の医療費を支払う。それに加えて、国によって、点数等が決められていないため、『自費』の料金は各々の病院が自由に決めて良いものであるのだ。これでは、患者さんは病院側に自由に決められた高額な料金を10割の負担で支払わなければいけない可能性が出てきてしまい、金銭面ではきつい話になる。もちろん『自費』もある程度現実的な値段設定をしている病院もあるが、高額な値段設定をしている病院も散見されることは事実だ。

なぜこの『自費』が存在するのか。それは、『保険』の診療はあくまで患者が病気にかかっている状態を治すという前提があり、別に生きていく上で問題はほとんどないが「前歯の色が少し茶色なのが気になる」や「歯並びがガタガタなのが見た目が悪くて治して欲しい」等の治療は、『保険』の対象外となることがほとんどであるからだ。また、『保険』の治療ではあるが、普通の治療よりもより高価な機械を使ったり、より良い薬を使ったりする時にも『自費』診療とすることもできるのだ。(この場合は病院側はサービスでも良いのだが、機械や薬の仕入れ値等を考えると取らざるを得ない場合も多い)患者さんも、「見た目がきれいになるなら」「より丁寧で効果のある治療をしてくれるなら」と積極的に『自費』を望む人が少なくはない。

これからのブログでも、歯科の料金については書いていきたいとは思うが、歯科医師の自分が自ら歯科の裏側を書くのもいかがなものかとも思う(笑)しかし、読んでくださる方が読んで楽しいブログを書いていきたいので、書いていくと思う。。。

本日のブログは以上です。ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました