こんにちは!
本日は、悩んでいる方も多いと思われる歯ぎしりについて書いていこうと思います。
何かに集中している時や寝ている時に歯ぎしりや食いしばりをしている方が多く、これにより、歯の噛む面がすり減ったり、歯の横側の真ん中あたりに力が集中して欠けるくさび状欠損(WSD)(下の写真参照)が起きたりします。これらの場合、エナメル質が薄くなっているかほとんどなくなっているため、象牙質へと刺激が伝わりやすい状態になってしまい、知覚過敏になってしまい、水や風が歯にしみやすくなったりします。

食いしばりや歯ぎしりは、歯科医学的にはしっかりと分類されています。それぞれについて今から説明します。
①クレンチング

クレンチングとは、俗に言う食いしばりで、上の歯と下の歯でぐーっと噛み込むことです。強く緊張した時やストレスを感じた時にすることが多く、歯の摩耗や亀裂、歯周病、顎関節症、肩こり、頭痛などの症状を引き起こすことがあります。
②グラインディング

グラインディングとは、歯ぎしりと呼ばれるものです。ギリギリと上の歯と下の歯を擦り合わせる動きです。クレンチングと同じく、歯周病などの有害事象も発生しますが、グラインディングは動き的にもクレンチングより歯の磨耗は多くなります。
③タッピング

カチカチと音を立てて、歯を噛み合わせることです。睡眠中にカチカチと音を立ててしている人も多いです。クレンチングやグラインディングと同様に歯への負担はかかりますし、睡眠中にすると、発生する音によって、一緒に眠っている人の迷惑になってしまうこともあります。
これらの悪習癖は、歯周病の原因の1つでもありますし、歯周病の状態を悪化させる原因ともなります。歯周病とは切っても切り離せない関係なのです。
クレンチング・グラインディング・タッピングの対策
これらの異常な癖の対策としては、ストレスを取り除くことやリラックスすること、また寝る時の食いしばり対策としては、寝る前に食いしばりをしたら目を覚ますと自己暗示をかけること、などがあります。
しかし、これらの対策はすぐに効果が出ることではありませんから、まずは歯がすり減ることを防いだり、歯に異常な力がかかることを防ぐためにマウスピースを入れて、歯や歯周組織を守るという方法が現実的です。(マウスピースは下の写真参照)寝る時に入れても良いですし、集中して食いしばりそうなときに入れても良いものです。

いかがでしたでしょうか?
現代はストレス過剰な社会であるため、食いしばり・歯ぎしりの患者さんは増えています。もし、自覚症状がありましたら、あらかじめマウスピースを作ってくれるか、食いしばり等を診てくれるか、を調べてから、歯科医院に行くと良いと思います。
それでは、ありがとうございました!!