はじめに
こんにちは!
今日は虫歯の治し方について書いていきます!
『歯が痛いな、歯がしみるな』そう思った時は虫歯かもしれないと思い、歯医者に行くと思います。そこで、どのような治療をするのかよく説明しないまま、『虫歯の治療をしますねー』と言っていきなり削り始める歯医者もあります。そんな歯医者には行きたくはありませんが、もし行ったとしても、どんな治療をするのか尋ね、内容が理解できるように、簡単に虫歯治療の流れについて知っておいて欲しいなと思い、今回この記事を書こうと思いました。
それでは、虫歯治療の流れについて書いていきます。
①口腔衛生指導

まずは、口腔衛生指導です。多くの患者さんは先に虫歯を治してほしいと思うでしょう。確かに、
『痛い虫歯になって歯医者に来ているのですから、歯磨きはしますよ!』
と思う患者さんは沢山いると思います。しかし、虫歯の治療をする際に口腔衛生状態が良くないと、歯茎からの滲出液(しんしゅつえき)や出血により、虫歯を治す箇所が汚染されたり、その箇所に詰め物がくっつきにくくなったりするのです。
『虫歯で病院に来たのに、なんで歯磨きの仕方を教わったり、歯石を取られたりしないといけないんだ。』
という声もよく聞きますが、そう言った理由があるのです。
②咬合検査

これは、虫歯を治す箇所の歯が向かいの歯とどのように噛み合っているかを調べる検査です。具体的には、咬合紙という噛んだら色がつく紙を噛んでもらい、どこで噛んでいるかを調べます。噛む場所は、詰め物を詰めた後で良くないかと思う方も多いでしょうが、どこに詰め物の縁のラインを持ってくるか、どのようにして虫歯を取っていくかを考えるためには、非常に大事な工程なのです。
③局所麻酔

当然誰もが知っている通り、歯を削ることには痛みが伴います。そのため、基本的には、歯を削る前に、歯茎に部分的な麻酔を打つことで、歯の周りの神経を鈍らせて、歯を削るときの痛みが感じられないようにします。本当に浅い虫歯の場合は、麻酔を打たないこともありますが、打つことが多いです。
④う窩(虫歯)の穴の開拡(かいかく)
虫歯の穴は、入り口は小さく、中で広がっていることが多いです。そのため、中の虫歯を取り残さないようにするために、小さな入り口を広げて、中の虫歯を取りやすくするスペースを作ります。この時は、基本的にタービンと呼ばれる歯を削る機械の内の1つを使い、削ります。歯医者でよく聞く『キーーーン』と聞こえる削る音がこのタービンです。
⑤感染歯質の除去

さて、虫歯の入り口を広げた後は、いよいよ虫歯を取っていきます。この時使う道具は、コントラと言った歯を削る機械のうちの一つや、スプーンエキスカベータなどの金属でできた棒状の道具などです。う蝕の箇所を確認するために、う蝕検知液と言った虫歯を染め出してくれる液も補助的に用いつつ、できるだけ残さないように、虫歯を取り除いていきます。この時、虫歯が深い場合は、歯の神経に近付いているため、歯の神経まで達さないように、注意して削ります。歯の神経があるところまで誤って削ってしまった場合や、歯の神経まで虫歯が達している場合は、抜髄(ばつずい)と言った歯の神経を抜く治療をすることになります。歯の神経を抜いた歯は、歯自体が神経が残っている歯よりも、脆くなってしまいますので、基本的には、歯の神経に問題がないのであれば、抜かない方向でいくほうが良いとされています。


⑥治療法の選択
さて、虫歯を取り終えた後は、歯が削った部分を埋めなければなりません。この削った部分の埋め方は色々あります。特に、削った部分が少ない場合と多い場合で違います。削った部分が少ない場合は詰め物による治療、削った部分が多い場合は被せ物の治療を行います。とりあえずここでは、治療法の具体例だけそれぞれ代表的なものを挙げておきます。
削った部分が少ない場合→詰め物をする

・CR(コンポジットレジン)充填
・メタルインレー
・CAD/CAMインレー
・CR(コンポジットレジン)インレー
削った部分が多い場合→被せ物をする

・FMC(フルメタルクラウン)(通称銀歯)
・前装MC(前装メタルクラウン)
・CAD/CAMクラウン
おわりに
今回は虫歯治療のおおまかな流れについて書きました。
今後のブログでは、『虫歯(う蝕)の治し方』の今回の記事の続編として、削ってしまった歯の部分を治す治療である、詰め物や被せ物をする治療『修復治療』について、具体的に、分かりやすく、書いていきたいと思います。
今回も読んでくださってありがとうございました!!!